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原価低減の具体的方法【わかりやすく説明】

仕事の流儀
悩んでいる人
悩んでいる人

・会社から原価低減案を考えなさいと言われたけど、どう考えてよいかわからない
・数多く考えれるのだけど、効率良く抽出できないかな?
・考え方をネット検索したけど、会計的な話ばかりで具体的にどうしたらいいかわからない

こういった疑問にお答えします。

原価低減のアイデアはいろいろ出せるかと思いますが、
効率良く出さないと時間のムダにもなります。

この記事では
・効率良く案だしできるように、
・初心者の方でもわかりやすく
・具体的にできるような方法
でお伝えします。

設計者として約20年働き、
機械設計技術者試験2級を取得した私が、
この方法で原価低減を進めてきましたので、
実績のある方法です。

そのあたりを説明していきます。

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原価低減とは

原価低減とは、
材料費や、作業で発生する費用を削減する活動のことです。

原価低減が進めば
・働く時間が少なくても、給料が上がる
・働く環境が良くなる
というメリットがあります。

会社から命じられて強制的にする場合もありますが、
こういったことがありますので、
モチベーションを上げて活動しましょう。

最初から管理システムに頼るのはやめよう

まず最初にネット検索で
「原価低減」と調べると
「管理システムを使えば良くなります」
といった文言でシステムの導入を進めてくるサイトがあります。

楽に仕事を進めたいなるので、
他の会社や人の手を借りたくなりますよね。

これは止めておきましょう。

会社それぞれで原価の作り方が異なります。

むやみに管理システムを導入すると
結局システムがうまく作動しなかったり、
システムに登録する時間や人(=お金)が
余分にかかったりします。

特に海外大手の管理システム「例PTC/windchill」では、
英語の翻訳しているので
場違いな日本訳だったり
ムダなコマンドがあります。

本当にシステムに翻弄されて、
結局管理コストが高くついた。
ということが多々ありますので注意下さい。

そういったことを防ぐにはまずは、
原点に立ちかえり
自社の原価の中身を詳しく調べるべきです。

その後にシステムで仕組み化したい場合は、
「自分達の原価構成はこういった感じで、
ここをシステム化して仕組みにしたい。
これに合ったシステムが作れないか?」
といった形でシステム会社に聞いた方が良いです。

原価低減の原理

原価低減の原理についてです。
まずはどういった構成から原価が作りこまれているか知るために
調査をしていきましょう。

原価低減の原理の調査方法

原価低減の原理の調査方法についてですが、
難しいことはありません。

3歳の子供のつもりになって
なぜ
なぜ
を繰り返していくのです。

そうすれば、原理がわかってきます。
その時に4W2Hの質問を自問していくと良いです。

4W2Hの質問

4W2Hの質問をしていきます。

What:なぜ、この作業が必要か
Where:なぜ、ここでしているのか
When:なぜ、この時期なのか
Who:なぜ、この人がしているのか なぜ、2人でしているのか
How to:なぜ、この方法でしているのか
How much:なぜ、こんなに掛かるのか

改善ECRSの原則(4原則)

4W2Hの質問後は、その回答に対して、
改善ECRSの原則(4原則)
で考えていきましょう。

排除(Eliminate)
結合(Combine)
変更(Rearrage)
簡素化(Simplify)

原価低減する具体的方法

具体的な方法を説明していきます。

さまざまな方法があるので、
原価を構成する
4Mの区分に分けてそれぞれ説明していきます。

4Mとは
Man(人)
Machine(機械)
Material(材料)
Method(方法)

Man(人)から見た方法

外段取化
調整廃止(ゲージ化、位置決めピンの活用)
ボルトレス(ワンタッチ化)
フォークリフトレス(台車の活用)
加工条件のアップ(サイクルタイムの短縮)
多台持ち化(溶接ロボット・NCT・樹脂成形機・・・)
ラインバランス効率の向上
手扱作業の短縮・廃止(バリ取り、寸検、ワーク脱着・・・)
部材の入替作業廃止
TPボックス化(専用のケースで供給)
サブAssy化
多能工化(大部屋化)

Machine(設備)から見た方法

予防保全、定期点検の実施
溶接スクラップの低減(溶接条件、治具の適正化)
塗装不具合の低減(油じみ・塗り薄・・・)
梱包装置のチョコ停止改善(梱包材対応)
設備工程能力指数の把握

Material(材料)から見た方法

鉄:冷間(SPC)→ 熱間(SPH)材
紐付→ 店売り材
SCM→ SC→ SS材
SWOSC-V → SAE9254
ダイカスト:ZDC→ ADC
樹脂:ABS → PS →再生PS材
再生材の活用
塗装色の共通化
切板→コイル材(棒鋼含む)
鋼板→PAGF→ABS →PS
ダイカスト→ PAGF35→ PAGF30
パイプ材の活用
ハイテン材(高張力鋼)の活用
樹脂化
構造変更
形状見直し(抜き方法含め)
コイル材選定見直し
コイル端材の活用
樹脂材料のリサイクル化(ゲート、不良品)
総抜き→ 切欠き
ヘッダー加工(鍛造)
外注板金部品のスクラップ有料化

Method(方法)から見た方法

レーザー抜き→ プレス抜き(金型化)
ブレーキ(単発)曲げ→プレス(複合)曲げ(金型化)
単発加工→ 順送化(コイル材の使用)
フォーミング加工化(長尺断面同一形状部品)
切削加工→ ヘッダー加工(鍛造化)
アクリル塗装→ 粉体塗装
溶接・ボルト締め→ リベット止め(鉄・樹脂)
プレス絞り加工
カシメ、リベット止め
接着化
ボンデ鋼板、カラー鋼板の活用
ライン化
セル化(多品種少量生産向け)
外注品の横持ち廃止
標準購入品(ボルト、ピン類)の海外調達
海外との2社購買

まとめ

原価低減の近道は、まず現状把握からです。
現状把握をしてから検討して実施していくまでの過程の中で、
アイデアの参考になる具体的方法をお伝えしました。

具体的な方法を参考にアイデアが出ると思いますので、
どんどん進めていってください。

私はこの本を読んで原価の構造の中身を知りました。
書籍を手元において進めたいという方は是非
ついてきなぁ!加工知識と設計見積り力で「即戦力」

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